AVATARを観た(ネタバレなし)
映画『AVATAR』を3Dで観てきました、という表現よりも、衛星パンドラにダイブしてきた、という表現の方がしっくり来ます。
3D表現がかなり自然で臨場感に溢れており、宣伝文句で謳われている「観るのではない そこにいるのだ」というキャッチコピーは大げさではないです。映画が始まって最初の宇宙船のシーンが出てきた瞬間に、軽い歓声が誰からともなく聞こえて来ました。私自身も思わず「おおっ」と言ってしまったほどです。そこからはノンストップ。まるでパンドラの住民であるナヴィたちとともにそこにいるかのような体験をしました。映画鑑賞というよりも映画体験と言った方がいい感じです。2時間45分の上映時間があっという間でした。エンドロールが流れるころには、映画館中から自然と拍手が湧き起こっていました。日本ではかなりめずらしいことだと思います。
主人公のジェイクは、ナヴィと地球人のDNAを掛け合わせたアバターを通して、ナヴィたちと触れ合い、パンドラを駆け回ります。映画を観ている私たちも、彼らと一緒にパンドラを駆け回ります。時には自らの足で、時には馬(のような生物)の背に乗り、また時には翼竜に跨って大空を、駆け回るのです。パンドラの美しい自然(自然です。CGではなく!)を全身で感じられるような、そんなめくるめく体験をすることになります。そして、へとへとになって3Dメガネを外したとき(実際脳と眼を酷使します)、この映画の構造に気づくのです。私が気づいたように、あなたも気づくことになると思います。
自分もこの3Dメガネというアバターを通して、パンドラを体験していたのだと。フルCGで作られた『AVATAR』という異世界に違和感なくダイブ出来るのは、この3Dメガネというアバターがあるからなのではないかと。アバターを通じてパンドラを体験するジェイクと、3Dメガネを通じて『AVATAR』を体験する観客、という2重構造になっているのです。
この映画は観るのではなく、体験する映画です。映画館で3Dメガネを受け取って、椅子に座り、広告を流して観た後、それを装着した瞬間から始まっているのです。
ストーリーは、ダンスウィズウルヴスです。陳腐だとか、薄っぺらいとか、そういうことをこの映画に対して言うのは野暮だと思います。私は、年が明けてからまた体験しにいくと思います。そういう気にさせてくれる映画です。

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